プロフィール

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名古屋生まれの名古屋育ち。絵との付き合いは、油絵を始めた高校時代。仙台にいた頃は友人と木版画に熱中。社会人になって遠ざかったものの、退職を期に再スタート。水彩、油絵と、もと来た道を楽しみながら続けています。

2023-12-01

いつでも信じたい

< 「ハート」 デジタル by procreate 2023-11-22 >

例年より早いインフルエンザの流行でしたが このところ落ち着いて来たようです。しかし冬らしい寒さがやって来ると再流行もあるので安心できません。鎮静化しているコロナも依然あってストレスの種はなかなかなくなりません。

1年9ヶ月前、ロシアがウクライナに侵攻して始まった戦争は まだ話し合いの糸口すら見えてないようです。先月にはハマスとイスラエルの戦闘が始まり、250人以上の人質が命の危険にさらされ、負傷者を治療するはずの病院が爆撃され、痛ましい惨状になっているようです。21世紀までに人類はいったい何を学んできたのかと暗い気持ちにさせられました。双方にとって生存を賭けた戦いかもしれませんが、人間性を見失わないで欲しいです。そして人類の理性と叡智で事態を良い方向に持っていけることを信じたいです。 (2023-11-23)

2023-11-01

夕陽に秋を見つける

 
< 湖畔 デジタル by Procreate 2023-10-17 >

20年ぶりぐらいか、ロープウェーに乗って箱根・駒ヶ岳に登りました。秋休みで遊びに来た中学生の孫と一緒です。昭和の雰囲気がするロープウェーでしたが、建物に覆いがしてあり、どこかリニューアルしている様子でした。頂上から眼下に見える箱根の西半分は、紅葉にはもう少しかかりそうでした。神山へのハイキング・トレイルは閉鎖中、しかたなく傍のベンチに腰掛け、のんびりと お握りのランチタイムにしました。紅葉を見られないまま芦ノ湖畔に下りました。低くなってきた陽が空や雲をトキ色に輝かやかせていました。ヒンヤリした空気と相まって やっと身近に秋を見つけた気がしました。

2023-10-01

宿場町の雨に惹かれて

< 奈良井の通り雨 油彩 F10 2023.09.23 >


ざる蕎麦と五平餅で昼をすませて徳利屋から出ると、低くなった雲から糸を垂らしたような雨でした。奈良井宿に着いた頃は薄日が差して、観光客が三々五々街道筋を散策していましたが、思わぬ雨が人々を店の中に追いやったようでした。傘を差して未だ落ち着く場所が決まらず立ちすくんでいる人もいました。店の軒下で雨宿りしながら、美しい雨の雰囲気を楽しめました。小1時間で雨が上がると、人々がまた街道筋に戻って来て、雰囲気も まるで舞台が江戸時代から現代に戻ったようでした。

奈良井は、観光関連の仕事をする家はざっと見た感じ半分くらいでしょうか。仕事や買い物に使う車が裏に止めてあり、時々街道筋を車が走っていましたし、喪中の張り紙も見ました。これが生活と観光が共存する”生きた博物館”なのだと思いました。
 

2023-09-01

20余年の人生

< ツバキ遊び F30 油彩 2023.08.29 >


いちど行ってみたいと前から思っていた、長野県上田市にある無言館(戦没画学生慰霊美術館)を訪ねました。セミが鳴く 雑木林の丘にひっそりと佇む コンクリート作りの小さい美術館でした。絵の具が剥がれたものや 未完と思われる絵もあり、80年ほど前の 画学生が生きた時代の状況が伝わってきました。故郷の風景、家族や妻をモデルにしたものもあり、本当のことは分らないものの、愛する人たちを残し戦地で命を落とすことになった画学生を思うと、残された絵に 作者の20余年の人生が深く投影されているようでした。街の美術展を見るのとは違った機会になりました。

4月のデジタル ペイント版のスケッチ(同題名)をもとに油絵具で描きました。まだ寒かった3月の光景を、ことのほか暑かった8月に描くのは 気持ちの上でつらかったです。ともあれ 描き終わったときには、猛暑が陰り始めていました。

2023-08-01

記憶の中だけになったパン屋さん

< 森のパン屋 2023.07.28 油 F6 

私の住む辺りでは、7月の猛暑日がすでに8日間で(7/28現在)、去年同月の1回と比べて突出しています。理由は、梅雨明け前によく晴れたとか、エルニーニョが発生したから などと云われていますが、どう関連するかよく分かりません。ただ連日35℃を超えると外出は厳しいです。

これまで何度か行った 北杜市 清里の”megane” が今回のスケッチ。”メガネ”でもパン屋さんです。😅 木立の中の小さくて落ち着いた、覗いてみたくなる店でした。いまは、隣の広い畑だったところに建てられた 大きくて斬新な屋根の店舗に移りました。そんなわけで、わたしの「森のパン屋」さんは もう記憶の中だけのものになりました。

暑さから逃れ しばし こんな森の中で過ごしてみたいものです。

2023-07-01

いつもの暑い夏

< 滝沢牧場の夏 2023-06-29 油 F6 >

いよいよ7月、梅雨が明ければ輝く太陽に焼かれる季節です。コロナもじわじわと増加中と聞きますから、今年はどんな夏になるのでしょう。ニュースでは世界的に異常気象が日常茶飯事になっているようですから、「いつもの暑い夏」で済めば、よかったね ということになるのでしょうか。

スペインのセヴィリアでは熱波にもネーミングしたと聞きました。ハリケーンや台風みたいです。それは 異常気象が日常化したという証なのかもしれません。窓が小さい石造りの家はいったん温まると大変でしょう。昔の日本家屋のような風通しのいい家は悪くないかもしれないです。

 スケッチの滝沢牧場は、長野県南佐久郡南牧村、野辺山にある、たぶん観光牧場というのでしょうか。売店には乳製品や夏野菜が並んでいて、八ヶ岳を眺めながらBBQをすれば格別です。標高1,400m ほど、夏は家族連れが訪れ、観光乗馬も楽しんでいます。

2023-06-01

たった ひと月で

< 新緑の中で  油 P10  2023.05.28 >


梅雨が近づくと湿度が高くなってくるせいで、空気が重く感じられますね。一ヵ月しか経っていなのに、感覚的には5月と大違いです。スギ花粉が過ぎて、窓を開け 心地よい風を入れていたのも束の間、これからは雨が多くなって、窓を閉める日が増えそうです。

先月、高2の孫娘がやってきて3日間 滞在していきました。今度の絵は、その時のインスピレーションで描きました。バランスがまだ気になって サインはまだです。お気づきかもしれませんが、ポーズは「モナ・リザ」を参考にしました。後になって、活発な年齢なので 腕組みのほうがよかったのかなと思っています。

2023-05-01

「水」をイメージしてみる

< 水の連想 デジタル 2023.4.26 >

 24節気の「穀雨」の知らせが届きました。千葉では早稲の田植えがあったと聞きました。穀物を育てる雨の季節ということですね。たしかに、4月に入ってから雨が日が多いです。そして雨のあとは 着実に温かくなっていて、春の終わりの気配がします。

 温暖化の影響があるそうですが、世界では 雨が降らないための干ばつや山火事も多発しているみたいです。この辺りは、毎年繰り返す大雨による 自然災害が気にかかります。降っても適度な雨量であることを願うばかりです。今回のスケッチは、雨、すなわち「水」をイメージして、デジタル・ツールで仕上げました。近頃はやりの AIが描いたのではありません 😉

2023-04-01

平和を壊さないで

< つばき遊び by procreate 2023-3-28 >
絵をクリックで拡大

一ヶ月ほど前、散歩の折り返し点の公園で、女の児が屈んで落ちたツバキの花を集め 一列に並べていました。ツバキは花びらを散らさないで まるごと花が落ちるので 面白いと思ったのかしら。母親が近くのベンチに座って見守っている安心感からか、足を止めてじっと眺めていても 手を止めません。花の形や色はしっかりしているので 集めるとたしかに綺麗です。完成した作品が すでにこの児の頭の中に出来上がっているのでしょう。
その場から離れるころには 頬が緩んでいました。歩きながら こういう平和な場面の大切さと、決して壊してはならないという思いがはっきりとしてきました。

2023-03-01

侵略から1年、ウクライナの風景

< 2023-02-25 デジタル 習作 23.2 > クリックで拡大
  
世界の目の前で始まった ロシアの武力侵略から1年、激し戦争がいまだに続いていて、遠く離れていてもやりきれない気持ちです。その不条理さで鬱々とした気分が消えませんし、 毎回のスケッチも つい戦場のウクライナに向くことが多いです。

ウクライナの風景は、昔の映画、「ひまわり」や「屋根の上のバイオリン弾き」からのイメージが強いです。抜けるような青空の下に、見渡す限り広がるひまわり畑は、戦争の後の 平和の象徴のような風景です。権力によって故郷を追われた人々が、雲が垂れこめる冬空の下、ぬかるんだ道をとぼとぼと歩くシーンも忘れられません。これからどんな風景になるでしょうか。

2023-02-01

年の初めの試み

<(木版画風 習作) デジタル 2023-01-23 

東京であった画家フェリックス・ヴァロットンの木版画を見てきました。白黒ではっきりした画面でした。刷りには ”ぼかし” がなくて、一様の黒で表現しているので力強さを感じました。黒と白のダイナミックな配置では動きも伝わります。学生のころやっていた版画を思い出せて、いい時間になりました。

前からデジタルで版画のように表現できないかと思っていたので、先月のスケッチを木版画風にしてみたくなりました。ただ使っている描画ソフト、Procreate には筆の種類はあっても、彫刻刀がない、どうなることやら。ヴァロットンの木版画は気にしないで、自由に楽しんで描くつもり。まずは最初の習作です。
  

2023-01-01

希望のともしび

< 祈り デジタル 2022.12.17 >

太陽光発電はありませんが、天気がよい日は窓ガラスを通す陽ざしで暖房は要りません。しかし雲が陽ざしをさえぎると、途端に暖房が欲しくなるこの頃です。

ふと電気を奪われたウクライナの人たちのことを想像しました。そんな時に描き出したのが今度のスケッチ。はじめ火が灯ったロウソクの素描でしたが、ついこの二人を入れたくなりました。このほうが寒さを表しやすいと思ったからです。かといって悲愴な感じにはしたくありませんでした。モデルはいませんから、これ以上は描けそうになく、粗くて拙いまま掲載しました。

新しい年を迎えました。今年も健康に過ごせるようにとの願いは、歳とともに強くなっています。そして不安定ながらも世界の状況に一条の光が見えてくることを祈ります。