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名古屋生まれの名古屋育ち。絵との付き合いは、油絵を始めた高校時代。仙台にいた頃は友人と木版画に熱中。社会人になって遠ざかったものの、退職を期に再スタート。水彩、油絵と、もと来た道を楽しみながら続けています。

2023-04-01

平和を壊さないで

< つばき遊び by procreate 2023-3-28 >
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一ヶ月ほど前、散歩の折り返し点の公園で、女の児が屈んで落ちたツバキの花を集め 一列に並べていました。ツバキは花びらを散らさないで まるごと花が落ちるので 面白いと思ったのかしら。母親が近くのベンチに座って見守っている安心感からか、足を止めてじっと眺めていても 手を止めません。花の形や色はしっかりしているので 集めるとたしかに綺麗です。完成した作品が すでにこの児の頭の中に出来上がっているのでしょう。
その場から離れるころには 頬が緩んでいました。歩きながら こういう平和な場面の大切さと、決して壊してはならないという思いがはっきりとしてきました。

1 件のコメント:

MIZUNO さんのコメント...

絵は見る人に,時として音楽や風の音・鳥の声を想像させたり,穏やかな空気で見る人を包み込むことがある。この絵の椿の花を並べて遊ぶ子供の周りには,なんとも表現し難いほのかな温かさが漂っている。無心に遊ぶというより夢中になっている様子がこの温かさを生み出しているのだろう。グランマ・モーゼスの展覧会で「リンゴバターを作る」を初めて見たときにもこんな感じがした。80歳を超えてから有名になったグランマ・モーゼスは,101歳で亡くなるまで多くの絵を残したが,どの絵からも優しい眼差しを感じさせる。プロの絵描きからは「まるで子供の絵だ」と酷評されたが、本人の言葉を借りれば「絵はだれでも描けるものよ。上手い下手ではなく一生懸命書くことが大切」と心から日々を楽しんでいたと聞いた。
我々世代の子供時代を振り返ってみて「自分が幸せか不幸せか」を考えたことはほとんど記憶にない。太平洋戦争後で経済的に困窮の中にはあったものの「生命への恐怖」は全くなかったのは幸いであった。この恐怖さえなければ、子供はどんなことでも夢中になれる。夢中になることが子供の成長にとっては何よりも大切なことだ。「生命の恐怖」を取り除くことは大人にしかできない。(M)