明治維新が1868年。それから今年で150年。比べ方によって近かったり遠かったり感じる時間です。国が形作られた時代と比べると昨日のようだし、それから大きな戦争が3回もあったと考えると遠い昔に思われます。
先月、奈良の山の辺の道を1/4ほど歩く機会がありました。歴史ある寺社や集落、数多くの古墳が散在する地域です。石上神宮(いそのかみじんぐう)から南へ少し歩いたところに内山永久寺跡がありました。かつては多くの伽藍があり、西の日光といわれるほどの大寺院だったそうです。しかし明治の廃仏毀釈に遭い廃寺になってしまいました。
少し高くなった休憩所からに見下ろすと、かつての寺域は農地に変わって跡形もありません。唯一本堂池が残るのみでした。池端に「うち山やとざましらずの花ざかり」と刻まれた芭蕉の句碑がありました。圧倒的な変貌に150年の長さを感じます。