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朝、目覚めた時にいつもと違うところにいる自分に気づくこと、旅行に出たときにしばしば持つ感覚です。急いでいないなら 旅情を楽しめる一時で 好きです。「さて、どんな一日になるのだろうか」、と背伸びをしながら窓の外を眺めたくなります。
この絵は10年ほど前のスケッチブックにあった一枚を最近油絵にしたものです。ずいぶん前ですが、スイス南部のイタリア語を話す地方で泊まったときのものです。200年近く経つ古い家で、しかも農家だったとかで、確かに1階の裏側には家畜を飼っていたという薄暗い部屋が残っていたのを憶えています。小さな窓からの景色は、大部分が周りの家々の錆びたような色の屋根でしたが、古いながら統一があって、落ち着いた雰囲気でした。窓のガラスも古いらしく、適当に景色が歪んで見えました。
もうゴールデンウィーク。こういう気分をまた味わいたくなる季節になって来ました。