プロフィール

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名古屋生まれの名古屋育ち。絵との付き合いは、油絵を始めた高校時代。仙台にいた頃は友人と木版画に熱中。社会人になって遠ざかったものの、退職を期に再スタート。水彩、油絵と、もと来た道を楽しみながら続けています。

2011-07-20

放射能汚染


5月の終わりに数日滞在した喜多方でも、放射性セシウムに汚染された肉牛が出荷されていたそうだ。野外に置かれていた稲わらを原発事故後に餌として与えていたためという。福島第1原発の水素爆発で放射性物質が大飛散したときから分かっていたことだし、打つ手もあったのに徹底されてこなかったのにはがっかりする。農水大臣が厳しい表情で謝っただけで済むんだろうか。

3月下旬、東京近辺の浄水場で基準を超える放射性物質が検出され大騒ぎになったし、5月には群馬県の牧草から、その後も神奈川県の足柄茶からも見つかり出荷できなくなった。そして今回の汚染肉牛だ。確実に日本に住むわれわれの中に入り込んでいるような気がしてならない。

それにしても対応がいつも後手後手で、もぐら叩きをしてるようだ。それほどわれわれは原発(放射性物質)を楽観的に考えていたのか、それとも本当に打つ手がないような際どい技術を目をつむったまま使っていたのだろうか。今日何事もなければ明日もまた何事もないだろうという気持ちでいたのは確かだが、それを助長させていたのは半世紀にわたる国の政策であったのも確かだと思う。

  

2011-07-16

夏に思うこと

朝食が終わるとテラスの椅子に座って新聞を読むのが最近の日課になっている。日除けの陰にいるのだが、青空や、陽が当たる植栽や家の壁から熱線が体の一方にじわっと伝わってくる。が、風も時折ながれてきて絶妙の心地をくれる。7月9日の梅雨明け以降、抜けるような青空が続く。陽が高くなってくると決まって南西の風が吹き出し自然の扇風機になる。

こういう季節に父の田舎に連れて行ってもらったことを思い出す。ずいぶん昔のことだ。駅から一面の水田を貫いて流れる疎水に沿って歩いた。藻をくねらせて流れる澄んだ水が暗くて冷たく見えた。稲田を海の波のように流れてきたヒンヤリした風が、稲の香を残して吹きすぎていった。家に着くと決まって井戸で冷やしてあったスイカがでた。従弟同士が縁側に並んでスイカにかぶりつき、種を庭めがけて吹きだしあった。いつの間にか飛ばしっこの競争になった。。。

いま住んでいる辺りは南北に襞状の丘が幾筋かあって、降った雨がその間に染み出してきて川筋を作っている。一時は酷く汚れたことがあったが今は澄んだ流れにもどっている。その川が大雨で溢れた話は一度も聞いていないが、護岸はコンクリートに変わってきていて、土のまま残っているのは毎年狭まってきてる。それが、カワセミの撮影スポットが移動するのでよくわかる。来年は残っているのだろうか。