プロフィール

自分の写真
名古屋生まれの名古屋育ち。絵との付き合いは、油絵を始めた高校時代。仙台にいた頃は友人と木版画に熱中。社会人になって遠ざかったものの、退職を期に再スタート。水彩、油絵と、もと来た道を楽しみながら続けています。

2014-12-18

身近な風景

相模大堰あたり 油彩 P15

先月、以前目星をつけていたスケッチポイントに行こうと出かけました。途中、道を間違って相模川の河原に出てしまいました。予定していた第2東名の工事現場とはまったく違った風景でしたが、ひと目で気に入り座り込むことになりました。正面に、大山と丹沢を背景にした厚木の街、左に相模大堰が見えました。画面の右(外)には東名を走る車の影が引っ切りなしに動いていたものの静かな空間で、まさに「犬が歩けば、、」でした。わたしが毎日使っている水道水がこの堰で取水されていることを思うと、ここはけっこう身近な風景でした。
 

2014-11-17

城下町、篠山


篠山・川原町入り口 P10 <絵をクリックで拡大>

10月の末、デカンショ節のふるさと、篠山に何日か滞在しました。半日ほど時間が出来たのでスケッチをしに街を歩きました。紅葉がはじまった篠山城跡もよかったのですが、篠山藩当時の商家の町並みが保存されている河原町になりました。

切妻造りの家並みが整然と並んでいて落ちついた雰囲気です。ただ道幅が狭くて、そのうえたまに車が通るので場所選びが大変です。結局この町並みの入り口が見える場所に腰を下ろしました。

帰り際、ある家の前にあった説明書きを読んでいたら、通りがかりのオジサンが、「ここは元代議士はんだったよ」、「間口は13間、裏は川まで続いとります」 などと教えてくれました。間口と奥行きが家の大きさを表す基準のようです。「なるほど立派な家ですね」 と調子を合わせることになりました。
 

2014-10-15

明月院辺り

道 ・ 明月院まえ F10 <絵をクリックで拡大>

  9月の末、北鎌倉の駅から近い明月院に出かけてみました。アジサイの季節より静かな気がしたからです。県道の手前を左に曲がり、緩やかな坂道を上ると明月院の門に出ました。道は細くなってさらに続いていましたが、それまでの山陰から離れるため目の前がパッと明るくなりました。

  日影でキャンバスは反射しないし、風が抜けて心地よい場所でした。予想通り観光客は疎らでしたが、一度だけ高校生の団体がぞろぞろ歩いてやってきました。引率の先生らしき人が不意に私のところに来て 「ご迷惑をおかけます」と挨拶をしたのには驚きました。何が起るんだろうか?かえって用心をしたくらいでしたが、賑やかになっただけで行儀はよかった。すぐあと「さあ、門の前で写真を撮って戻ろう」という声が聞こえてきました。ここまで来たのに? 参観する時間がなかったのかしら。 しばらくして再び静かな空間に戻りました。
 

2014-10-05

宿題のあと ・ 後編

< 絵をクリックで拡大 >  F30

7月のブログに載せた絵を少し大きいサイズの30号に描きなおしました。最初のを友人に見てもらったところ「構図、色ともに良い」、「ソファーの質感が出ている」と励ましてもらったこと、それに去年はスキップした市の展覧会が2ヶ月後にあったので、出展用の絵にしようという目標もできました。

昨日からその市展が始まりました。8月の暑さを我慢して仕上げた褒美なのかもしれないですが、議長賞をいただきました。今日はモデルになってくれた孫娘の家族が見に来てくれます。絵の写真を見て「これは嫌い」と言った孫娘が、実物を見て気持ちを変えてくれるかどうか、期待と不安が入り混じります(少々大袈裟ですね)。
 

2014-09-17

暑中ゴルフの思い出

油絵は小休止。代わって夏休みの思い出を絵の具のいらない iPad のお絵かきアプリで描いてみました。 

運動不足解消は、たまのゴルフで補っています。暑い最中のプレーで目にした幾つかの光景を思い出しながら描いてみました。

目の前をカルガモが行進。飛んでくるかもしれないボールを怖がらないのは大したもの。子ガモはもう親ガモと変わらない大きさになっていました。

 < 余裕の行進 >

アゲハチョウがゴルフボールに止まりました。白いボールよりオレンジがお好きなところをみると、花と間違えたのかしら。

 < アゲハチョウはオレンジボールがお好き >

カラスがわずかな隙を盗んでカートに置いたスナックを漁りに来ます。情けないことに何度もやられました。この夏は、腕を大きな翼のように羽ばたかせて追っ払っています。大声より効果絶大! タカだと思うのかな?

< カラス追っ払い法 >
 

2014-08-15

ひまわり畑

 < 絵をクリックで拡大 >     P10

ひまわりの花はパンチがあります。色をのせていくと、まだこんなじゃないという感じで、どんどんコントラストが欲しくなってしまいます。でもこのくらいにしておこう。

このひまわり畑、家から5キロぐらいのところにあります。まだ涼しい時刻に出かけてみました。 ほとんどの花は東から南を向いて咲いていましたが、ばらつきもありました。太陽を追いかけて向きを変える様子はないにしても、ぱっと開いた強烈な黄色はそう感じさせます。
 

2014-07-18

宿題のあと

 < 絵をクリックで拡大 > 油絵 F10

一足さきに夏休に入った孫娘が遊びに来ました。ちょうど絵の題材に困っていた時だったので、様子を見ながらスケッチをしようとタイミングを狙っていましたが、じっとしていないのには参りました。やっと到来したチャンスは、やっぱりこういう状態でした。母親にしっかり言われてきたみたいで、朝食が済むと課題をこなしていました。夏休み終了まぎわになってやっと宿題に取り掛かった昔を思い出して、感心かんしんと頷いたり、寝姿とはいえ絵が描けたので得をした気分でした。
 

2014-06-15

今年の一番咲き


< 絵をクリックで拡大 > 油絵 F6

連休が終わる頃から庭を華やかにしてくれるバラ。11月までに3回咲きますが、一番咲きが一番大きく、色もよく力強いです。冬の間に蓄えてきた”体力”のせいかなと思って見ると愛おしくなります。ただ一番咲きの後半は梅雨。雨滴を付けてうな垂れる前に切り花にすることにしています。

手入れにもよると思いますが、わが家では二番咲き、三番咲きと進むにつれ花は小振りになっていきます。寒くなり出す頃の三番咲きは、最後の力を振り絞っているようで健気です。アイルランド民謡の『庭の千草』(原題は、夏の名残のバラ)はひょっとして三番咲きを歌ったのかな。そんなことを考えながらの一枚でした。

 

2014-05-14

忍野八海・桜のころ

< 絵をクリックすると拡大 >  油絵 P10

いちど桜を描いてみようと考えていました。近くの川沿いにある桜並木にも行って観てきました。しかし目で楽しむばかりで画心が起きず過ぎてしまいました。たんに画料に見合った技量不足があったのかも知れません。

忍野八海に出かけました。山中湖を過ぎ右に折れると、林の中に少し濃い目の黄色い建物が点在しています。ファナック社のカラーのようですが、見るたびに無愛想で自分勝手な色だなあと思います。同行した人も同じことを言っていました。その話題が終わるころ忍野八海に到着です。ゴールデンウィークまでまだ1週間あるせいか、駐車場はガラガラで静かでした。

そこで思いがけず六、七分咲きの桜に会うことができました。2時間余りで来れる所なのに3週間も時間が遡って桜が見れるとは、少し得をした気分でした。これが今年最後のチャンスだと直感すると、技量のことはすっかり忘れたみたいでした。湧水地から流れ出る澄んだ小川に、ミレーのオフィーリアが浮かんでくるような、ちょと艶かしい想像も出来ました。
 

2014-04-14

相模川早春

 油絵 P15  <絵をクリックすると拡大>

家から大山や丹沢山塊がよく見えます。毎年春先の2月になると降雪で白くなる大山ですが、先の冬は早々と12月から半分ぐらい白くなり、3月半ばまで続きました。大山の後ろに連なる丹沢山塊にはもっと後まで残り、朝日に白く輝いて見えていました。そんなわけで、木曽か伊那へ引っ越したような気分にさせてくれました。平均気温では、いつもの冬に比べ1、2℃低かっただけかもしれませんが、けっこうスパイスが効いた冬の贈り物になりました。

3月の中頃、山が白く見えるうちにとスケッチをしてきました。JR相模線の下溝駅からすぐの相模川です。東寄りに蛇行する川が削った崖の上に立つと、川や山並みがよく見渡せました。まだ河原はおおかた冬景色だろうと思って来たのですが、じっと見ていると薄っすら赤みがかった茂みがあったり、柳と思われる木々が芽吹きの淡い黄緑になったりして、もう春の胎動が始っていました。下のほうからホルンの音がしたり、広場で20人ほどの人たちが大凧を組み立てているのが見えました。
 

2014-03-15

赤レンガ倉庫眺望


油絵 P20  < 絵をクリックで拡大 >

スケッチポイントを探していると、ここだったら見下ろす感じに描いてみたいなと思うことがあります。近くのビルの5、6階の高さからならちょうどいいとか考えるわけです。でも、知らないビルに勝手に入り込んでウロウロすれば怪しまれるし、それより玄関で、「困ります」と門前払いになるでしょう。そんなわけで実現しないでいましたが、たまたま、ぶらっと行った大さん橋の屋上からの眺望が気に入ったので、念願の見下ろす風景が描けることになりました。

大さん橋は大型客船が停泊する所。船に乗って入港すると、横浜の街はこんなふうに見えるのかと想像するのは愉快です。20メートルほどの高さから港内を巡る遊覧船が、汽笛を鳴らしながら出たり入ったりするのが見えました。たそがれ時には、横浜らしくていい風情です。2月は2回も大雪が降って、この時は、1回めの除雪された雪がまだ隅に残っていたり、屋上だけに風が強くて寒いため、長くは滞在できませんでした。
 

2014-02-14

換気塔のある漁港

油絵 F10 <絵をクリックで拡大>

用があって熱海に出かけた次の朝、真鶴半島の付け根のようなところにある福浦漁港に寄ってみました。いつも漁港の下を走るバイパスを使っていたので、この日が初めてでした。国道から海側へ下る急で細い道の終点にありました。日差しは眩しかったですがすごい風。そのためかひっそりとしていて、すれ違う車がなく難なく着けました。

冷たい強風をさけるため防波堤の陰に入ってのスケッチでした。トンネルになっているためバイパスの喧騒はまったく感じられません。目の前には時間がゆっくりと過ぎる小さな漁港があるだけでした。その時は分からなかったのですが、正面にあるチョコレート色の塔はトンネルの換気塔のようで、これがかろうじて地下と地上の全く違った世界をつなぐヘソみたいなものに見えます。

2時間ばかりの間に体がすっかり冷えてしまいました。お腹も空いたし何か食べようと漁港の奥にあった「みなと食堂」を覗いてみると、、なんと定休日。海が時化(しけ)て船が出ないと休みになるそうなので、たぶんそうだろうと勝手に想像することにして、味は次回の楽しみにすることにしました。

2014-01-15

傷ついた鳩

油絵 P20 <絵をクリックで拡大>

横浜の馬車道を港の方へ歩くと、新港地区に入る手前に万国橋があります。国際港横浜を連想させる名前ですが、国際橋といわないのが一時代前を感じさせます。12月初旬、橋のたもとから西を向いてスケッチしました。横浜で一番初めに開けた関内地区と一番新しい”みなとみらい”地区を、ここからでは万国橋がつないでいるように見えます。橋の反対側につい最近まであったビルが取り壊されたせいで、旧と新の間に空間ができて間延びしたようでしたが。

スケッチが終わりかけたころ一匹の鳩が、ときどき私に目をくれながらやってきました。餌が欲しいんだな。バッグにあった落花生スナックをやるとどんどん近づいてきました。よほど腹が空いていたみたい。足元に落ちたお菓子まで拾いに来ます。その時気がついたのですが、その鳩はびっこを引いていて、よく見ると左足の指と爪がありません。怪我は治っているみたいでしたが、枝などに止まれそうに見えない、、 何があったのか分かりませんが、少し気が重くなってきました。後からやってきた他の鳩や雀に遠慮がちなのも気になります。ついつい傷ついた鳩が取りやすいように菓子を投げていました。