プロフィール

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名古屋生まれの名古屋育ち。絵との付き合いは、油絵を始めた高校時代。仙台にいた頃は友人と木版画に熱中。社会人になって遠ざかったものの、退職を期に再スタート。水彩、油絵と、もと来た道を楽しみながら続けています。

2012-07-30

ゴーヤの季節

西日を除けるゴーヤが暑さのなか頑張っています。5月の連休のころ植えた3本の苗がいまでは窓全体を覆って、35℃近い暑さを歓迎しているようにいっせいに実をつけています。先日などは一度に6本の実を収穫しました。その余波で食卓にゴーヤのメニューがふえています。あの苦味が好きな人も多いかもしれませんが、僕は今一好きになれない。それでも自家栽培ということで多少の欲目があって 少しは我慢できています。それにしてもゴーヤの実はほんとうに個性的。イボイボに覆われた表面は何か目的でもあるんでしょうか。つい、ここまでしなくてもと勝手ながら思ってしまいます。いつのころからか、ゴーヤの実を見ると、アルチンボルドの絵を思い出してしまいます。肖像画なんですが、近寄ると鼻がキュウリ、耳たぶにニンニク、顎がイチジクや梨でできているあの絵です。気を呑まれる絵ですが、やはりグロテスクでもあります。そう、ゴーヤのイボイボも少々グロテスクなんですね。さて、夕飯には何がでるんだろうか、、、



スケッチは、五稜郭の土塁に上り、城内にある箱館奉行所を描いたものです。観光客が三々五々訪れ、緩やかな時間が流れていました。あとから奉行所内を見学しました。当時(1868年)の古写真や発掘調査のデータをもとに、つい2年前に忠実に復元されたそうです。真新しい畳や木の匂いがまだ残っていて、150年前を偲ぶにはちょっと新し過ぎたかな。

2012-07-16

摩周丸と再会

函館の風景 2012    [油彩 P15]

前後しますが、今度のは初日の函館です。

ネット予約の確認を怠ったため予定したホテルに泊まれず五稜郭近くのホテルになってしまいました。それでも市電に乗れば15分ほどで函館駅前に出られました。初めて歩く街でスケッチのポイント、すなわち何かを感じて、描くエネルギーがもらえるような風景に出会うのは、ときに時間のかかるものです。難なく見つけられる幸運に恵まれることもあるし、半日ただ歩いて終わる時もあります。観光客になってブラブラ街歩きするのも楽しいですが。

まず函館駅まで出てその辺を歩いてみようと駅の横を真っすぐ海側に歩いてみました。高架になった道路の下を抜けるとすぐ岸壁に出た。正面が函館湾、斜め左に青函連絡船の記念館になっている摩周丸が係留されていて、その背後に緩やかに傾斜した函館山が広がっていました。20代の頃に幾度も利用した連絡船。乗った船の名前まで憶えていませんがこの船にも何回か乗船したのだろうと思うと、40年前の時間が突然目の前に現れたような気がしました。最初の一枚はここにしよう。

駅の反対側で開かれている朝市は賑わっていましたが、この辺りは海鳥の鳴き声が時々するだけで静かで、ここならゆっくり描けそうです。そんなわけで出だしのポイント選びはめずらしくスムーズにいきました。そう、スケッチのポイントは、風景だけで決まるのではなく自分の感性の動きに左右されるものですから、、、