プロフィール

自分の写真
名古屋生まれの名古屋育ち。絵との付き合いは、油絵を始めた高校時代。仙台にいた頃は友人と木版画に熱中。社会人になって遠ざかったものの、退職を期に再スタート。水彩、油絵と、もと来た道を楽しみながら続けています。

2020-12-01

言葉はなくても

< ハイビスカス F6 2020.11.11 >

11月に入ると気温が10℃を下回るようになり、観葉植物は室内の日当たりの良い場所に移動します。ハイビスカスもその一つで、停滞していた蕾の膨らみが一気に進んで、綺麗な花を咲かせてくれました。人と植物の相互作用というか、対話と考えると愉快です。言葉はなくても通じ合えるみたい。そんなことが今度の絵を描く動機になりました。

ハイビスカスの花は心を楽しませてくれました。いっぽうコロナ感染者数はGOTOと共にうなぎ登り。夏の第2波のピークを軽く越えてしまい、またまた重苦しい気分です。ワクチンは半年以上先なのに、経済活動を滞らせたくない政府は「(GOTOを止める)エビデンスがない」と、専門家の提言に鈍い反応だ。GOTOは、人が密になる機会を作っているのに、、
  

2020-11-01

コロナとは違うストレス

 < 小諸の秋 P10 2020.10.23 >

懐古園の裏側、高台の端から蛇行する千曲川が見下ろせます。刈り入れが終わった畑や紅葉の丘がモザイク画みたいです。

新型コロナのパンデミックは依然続いています。9カ月目に入った今ても数字の上では6月の中頃と同じ状態。医療体制がパンクしない程度に経済活動を続け、時間を稼ぐ戦略みたいです。細心の注意をしながら仕事をしている人たち、感染するとリスクが大きい高年齢者、みんなストレスをうまくマネージしないといけませんね。

ストレスといえば、最近なった首相が 口出しして、学術会議会員6名を外した問題も心配の種です。だいたい政治家の首相が 専門を精査して会員を選ぶことができるのでしょうか? 精査したのは専門とは別な視点だったのか、それは分かりませんが、なにか「不都合な事実」が隠れているような気がしてなりません。
 

2020-10-01

ウェブ会議で思うこと

< レタス畑 デジタル by Procreate 2020.08.30 >

前回に続き 8月終わりころの野辺山です。高原レタスを収穫する光景があちこちで見られました。霜が降り始める今頃は、収穫はそろそろ終わりでしょう。

コロナのパンデミックが始まってから、インターネット上で集まりが開かれるようになりました。ビジネスでは、どこからでも参加出来るというプラスの副産物もあって、ウェブ会議は歓迎されているそうです。しかし、この事態が20年ぐらい前に起っていたらどうだったでしょうか。2020年、手軽にすぐに使えるテクノロジーやインフラがあったのは幸運です。

仕事や教育以外でも、この技術で家族や友人の集まりを持ったという話を聞きます。食事会とか飲み会、いろいろ応用ができたり、いつもと違った雰囲気を経験出来るのは面白いでしょう。でも これまでのようなリアルな集まりが、早いところ持てたらいいです。
  

2020-09-01

高原鉄道に乗って


< 鉄道最高地点 水彩 2020.8.26 >

今回のスケッチは鉄道ファンのみならず普通の人にもけっこう知られた場所です。小海線の野辺山駅近く、少し清里駅寄りにある鉄道最高地点、1,375mです。近くに滞在した機会に、早起きして出かけました。ピーカンの空に八ヶ岳が間近に見えました。手前にある踏切越しのスケッチです。近くに小さな鳥居とC56の車輪が置いてありました。野辺山開拓時代の昭和初期、待望の鉄道が通ったことへの当時の人たちの気持ちだったのか。勝手な想像をして眺めたのですが、建てられたのはごく最近だったようです。

翌日、清里から1両編成の気動車に乗りました。最高地点までは深い自然林に埋もれるように走しっています。列車が起こす風で両側の木々が大きく靡き 呑み込まれそうでした。列車は1~2時間に1本と超のんびりダイヤ。乗客もまばらで、コロナ新時代にどこかマッチしているようでした。
 

2020-08-01

経済活動へUターン

< スケッチ・若者と老人 デジタル 2020.7.16 >
 
アメリカ独立記念日の休みに 海辺に繰り出し愉しそうにしている若者たちの姿が テレビに流れていました。感染拡大と結びつける意図があったかどうか分かりませんが、たぶん、いつもの独立記念日と変らない光景なのでしょう。休日を楽しみたい自然な気持ちだと思いました。

どこの国も多かれ少なかれ経済活動を取り戻す方向に舵を切り替えています。ロックダウンで経済を絞るほうがコロナよりリスクが高いという判断かも。ワクチンや治療薬はまだでも、それなりの医療サービスがあるのでまだ大丈夫だということでしょうか。

日々の数字を見ると、感染者数が第1波のそれを超えたり、緊急事態宣言の目安だった「直近1週間の新規感染者が10万人当たり0.5人」を半数以上の都道府県で超えています。さらにトンチンカンな GO TO 何とかが始まりました。罹ると重症化しやすいと言われる老人や持病を持つ人に、いつまで外出自粛を言い続けるのでしょうか。
  

2020-07-01

新しい日常

< 竹落葉 F6 2020.6.8 >

コロナ感染拡大による自粛モードになって、早くも5か月目に入りました。マスコミは「新しい日常」を頻繁に使っています。治療方法が確立していないコロナウィルスから身を守るための新しい暮らし方を、ということでしょう。自粛の前はあまりなかったことですが、散歩をする人が増え、途中 思わぬ人にばったり出会ったりします。自粛が緩くなってもこれは続けたほうが良さそうです。

今回の絵は 前回と同じ川沿いの一コマです。片側は竹の林。木陰が出来て、ヒンヤリした空気も流れだしてくるので好きな場所です。わずか数百mほどですが、これから暑くなる夏場の貴重なオアシスになります。ついこの前まで、初夏の季語にある「竹落葉:たけおちば」の散歩道になりました。しばらく経つと、風に飛ばされ無くなっていくので、ほんの一時の風情です。
  

2020-06-01

別なかたちの脅威

< 川辺 F6 2020.5.20 >

気分転換したいとき 自転車で出かける場所です。この時期になると黄色いコスモスのような花が土手一面に咲くようになりました。たった数年の間の変化です。辺りはまだ里山の感じが残っていて、曇り空でも辺りはパッと明るく、風下に立つと菊の香りを少し甘くしたような匂いがします。しかし この植物(北米原産のオオキンケイギクだそうです)、繁殖力が強くて 在来の野草の生育場所を奪うということで 多くの自治体が駆除を推進しています。特定外来生物に指定されている点では 魚のブラックバスに相当するのかも。

新型コロナウィルスが起こす重症肺炎も、湖北省辺りの限られた地域の風土病だったのかもしれません。それが頻繁な人や物の移動のためか、あっという間に世界中に広がり、既に36万人もの命を奪っています。オオキンケイギクは直接 人に危害を加えませんが、場所を奪われる在来種の野草は少なくなさそうです。
  

2020-05-01

一時 コロナを忘れて

< 軍港のある風景(横須賀・塚山公園) M8 2020.3.24 >

息を切らしながら登ってきました。公園直前の急な坂道は、絵の道具があったので、体を前屈みにしないと下に押し戻されそうでした。「草枕」の「山路を登りながら、こう考えた。」のような悠長にはいかず、まだかまだかの10分でした。公園の東側は 海に向かって開け、米軍や自衛隊が使う港が見下ろせました。駅から歩いてきた道が、住宅の中に散在する特徴のある建物を目安に 辿れました。帰りは楽そうだ。

描いていると賑やかな声がして、元気な4、5人の幼児に囲まれました。「見て良いですか?」。訊いてみると少し前に卒園し、今日はお別れ会で来たそうです。「どうして描くのですか?」。丁寧な言葉ながら 私になれてきた様子。「好きだからかな」。「この絵 売るのですか?」の質問に、えっ、つい視線がキャンバスから子供に移ってしまいました。

コロナ感染を警戒しはじめて2ヶ月、この間 関心が内向きになったのを感じます。これが高じるとマスクの買い占めに走る心理にるのかなと苦笑。この日はコロナを忘れる1日になりました。
  

2020-04-01

誰のせいでもないよね

< 2020-コロナ 2020.3.29 デジタル >

どこかで好転するのじゃないか、そんな気持ちが正直ありました。しかし1ヵ月の間に考えが甘かったことを知らされました。世界中でどんどん感染者数が増えるのは まるで悪夢です。久しぶりに孫たちに会えるはずだったのが、あっさり消えてしまいました。その気持ちが現れたわけでもないですが、今回のスケッチは暗くなってしまった。何か記憶しておかなくてはと思ったのです。

16世紀のフランドルの画家、ピーテル・ブリューゲルの「バベルの塔」が心のどこかにあったのは確かです。創世記のある話がテーマになっているらしいですが分かりません。しかし、このコロナウィルスのパンデミックは、グローバルエコノミーが生み出した副産物のような気がしてなりません。世界的な経済活動と、それに伴う人々の動きが感染を拡大させたからです。グローバリズムの元祖アメリカがウィルス発生地の中国に、初動対応の失敗が原因だったと非難するのはおかしいですね。そんなことより、一致団結してこの状況を少しでも早くコントロールモードにしなくては。特効薬は不要不急の外出自粛しかなさそうです。
   

2020-03-01

今はどういう状態?

< 少年 F6 2020.2.26 >

ダイヤモンド・プリンセスを日本の機関は安全な隔離施設と考えていたようで、所定期間が過ぎたとして陰性の人たちを下船させ帰宅させました。公共交通機関も自由に使って。この点は他の国とは考え方が違っていたようです。その後 下船し帰宅した人たちから感染が見つかっているのは非常に残念です。さらに今度は 感染拡大を防止しようと、大勢の人が集まりそうなイベントの取りやめや 小中高の休校を要請しています。一体どうなってるの? 現況の説明がないと不安だけ掻き立てられます。

4月に孫が訪ねて来るので、そのとき見せようと昨夏からの絵を仕上げました。好きなことに夢中になる 少年の一途さが気に入りました。しかし この新型ウィルスの拡散。政府がこんなふうに対策を突然打ち出してくると、本当に来れるかどうか分からなくなってきます。
  

2020-02-01

整理で見えてくる

< 無題 A4 by procreate 2020.1.30 >

ひと月前には全く耳にしなかった新型コロナウィルスが世界的に広がり、連日のトップニュース。まさに「一寸先は闇」というか、何が起こるか分からない。一日も早く終息が見えてくるのを願うばかりです。

デジタルカメラが席巻してもう20年ほど経ちますが、わが家ではこれまでのプリント写真のアルバムと、パソコンに入ったままになっているデジタル写真の整理、統合作業が佳境に入っています。プリント写真のアルバムへ一本化です。これまで3段の棚に無造作に詰め込まれていたアルバムを、1段にまとめる断捨離を兼ねています。また写真を見返したことで改めて気がついたこともありました。歴史を眺めるのに似ていますね。予想以上の時間がかかっていますが、残り数年分の写真を楽しんで整理しようと思います。
  

2020-01-01

青空に誘われて

< 歩くひと F10  2019.10.08 >

新年おめでとうございます
今年も当ブログをよろしくお願いします

空一面に雲が広がっていてハイキングには寒そうでした。それでも限られた日数の滞在なので予定通りに出発。小1時間 馬車に乗って谷の一番奥まで行き、そこから歩いて戻るというものです。これなら好きなところでスケッチできますから。歩き始めてしばらくすると雲がとれて青空になってきました。そのせいか 歩いている人をちらほら見かけるようになりました。

杖(カフクラッチ)を突きながら まっすぐ前を見つめて歩く老人の姿が目に入りました。地元の人なのかしら。残り少ない秋の日差しに誘われて散歩に出たのか、それとも何か用事でもあったのか。考えているうち、私たちはどうして歩くのか、歩くことに どんな意味があるのかになりました。いつもは 成人病対策とか、夜よく眠るためにとかで歩いたりしていますが、もっと根源的なものがあるのかもしれない。そう考えながら今度の作品を描きました。