プロフィール

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名古屋生まれの名古屋育ち。絵との付き合いは、油絵を始めた高校時代。仙台にいた頃は友人と木版画に熱中。社会人になって遠ざかったものの、退職を期に再スタート。水彩、油絵と、もと来た道を楽しみながら続けています。

2017-04-01

はじめての金箔

< 木彫り猩々(アクリルガッシュ+金箔) F4 2017.5.23 >

この春 美術学校を卒業したY さんが金箔教室を開いてくれるというので仲間が集まりました。めいめい持ち込んだ作品に金箔を貼るプロジェクトです。一通り手順をきいたあと実習開始。それで出来上がったのが今度の一枚、木彫りの猩々(しょうじょう)※です。

「猩々」は中国の物語に出てくる仮想の動物のこと。その物語を演目とした能があります。あらすじ:酒を商う親孝行な高風のところに、毎日やって来る客の中に、飲んでも少しも顔色や様子が変わらない客がいました。興味を持った高風は、ある晩に住んでいる川辺に行き様子を見ていました。水中から現れた猩々はたいそう喜んで迎え、酒を酌み交わして舞をはじめました。そして素直な高風を褒め、酌めども尽きない酒の壺をお礼に残します。高風がその壺で商売を始めるとたいそう繁盛したそうです。

三吉箔糊を画面に塗りしばらくおいて乾いたら金箔を置くように貼るのですが、思い通りにくっついてくれません。ついつい力ずくになってしまいました。それに絵の中に金箔をどう使うかも難しい。

プロジェクトの締めくくりはいつものように宴会で、よく食べよく飲みました。十分いい気分になったのはもちろんですが、猩々のように顔色が変わらないという具合にはいきませんでした。もしかすると猩々はもともと赤ら顔だったのでは?