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名古屋生まれの名古屋育ち。絵との付き合いは、油絵を始めた高校時代。仙台にいた頃は友人と木版画に熱中。社会人になって遠ざかったものの、退職を期に再スタート。水彩、油絵と、もと来た道を楽しみながら続けています。

2024-05-01

海軍道路の老桜

< 「老桜の並木」 デジタル 2024-04-07 >

このあたりは平年と比べ  2月は暖かく 3月は寒くなった。そして桜の開花は平年より1週間ほど遅れ 4月に入ってしまった。満開の桜の悠然とした姿はいつもと変わりませんが、桜にすれば 気温が順調でなかったのは けっこう辛かったのかもしれない、とつい同情してしまいます。

ふと思い立ち横浜市 西部にある、通称「海軍道路」沿いの桜を見に出かけました。戦前、横須賀海軍資材集結所があり、引込線とともに造られた道路だそうです。南北に真っ直ぐ延びる2.5kmほどの桜並木は すでに老木化していて、一部が伐採され切り株になったものも多くありました。時の流れでしょう。蘖(ひこばえ)が小さく花を付けているのがあって、桜の逞しさも感じました。案の定、道路は渋滞。電車とバスで来た恩恵なのか、のんびり花見ができました。

4 件のコメント:

okazu さんのコメント...

海軍と桜 背筋をピンと伸ばして敬礼! なんだかこの桜たちが軍人さんの様に見えてきました。幹は多少の誇張もあるのでしょうが堂々としていてこの老桜が立派な生涯を送っているよと誇っている様ですね。
私の住む町にもその内に切られるだろう樹が美しく咲いていました。来年咲いたら今度は褒めてやろうと思います。

kazros さんのコメント...

okazuさん、
海軍道路は横須賀海軍の資材廠で、どれだけ「背筋をピンと伸ばして敬礼」の雰囲気があったか分かりませんが、確かにイメージでは桜は軍隊と結びつきますね。海軍道路だけでなく 自宅辺りでも老桜が目立ちます。植えられたのが高度経済成長時代だったのかもしれないです。住んでいる小団地内では、住人の老齢化で落ち葉の掃除が大変という理由で、市に伐採を申し込んだという話をときどき耳にします。その一方で、季節になると、満開を追っかけ盛り上がるのですから不思議です。海軍道路沿いの桜並木は、たぶん 枝の落下をなくすため 横に伸びた枝を切っているので、老桜の割にスマートな樹形で ボリューム感が少ないです。このスタイルに名前を付けたら、”経済優先型”っていうことでしょうか。桜にとっては迷惑な話でしょうね。こんな思いでのスケッチでした。kazros

MIZUNO さんのコメント...

桜にしては上に上にと太く逞しく伸びた様子は、この道路が今でも役立っているからこそ丁寧に手入れされている証だろうね。最近、大きくゆったり広がった桜は公園以外では見かけなくなってしまった。そしてこの絵の遠景にある桜並木がもっともポピュラーな姿になってしまった。//今年歩いた井の頭公園から神田川沿いの桜並木が大きく変わっていた。かってこの川沿いの桜は枝を低く河面に伸ばし、満開の時の花の広がりを斜め上からも楽しむことができた。しかし川に迫り出した枝は短く切り落とされ、遊歩道の枝もかなり高いところで枝打ちされている。風水害や枝の落下による事故を防ぐために取られた対策だろうが、独特の風情は消えてしまった。//「サクラ切るバカ、ウメ切らぬばか」サクラを切れば樹勢に悪影響を与え、ウメは切らなければ良い実ができないと言われている。サクラの切り方はもう少し繊細な美的感覚を持って欲しい。//満開のあでやかさ、花の後の新緑の瑞々しさ、真夏の緑陰の濃さ、秋の紅葉の美しさと楽しみの多い木でもある。この絵に不満はないが春しか話題にならないのはサクラにとって大いに不本意だろう。(M)

kazros さんのコメント...

MIZUNOさん、まったく同感です。花見に出かけてしばしば枝打ちされた桜を見かけます。必要な手入れはいいとして、電線など人工物を回避するように枝打ちされるのは、人間の身勝手でかわいそう。 // 自然のままの美しい桜を楽しめる機会は少なくなっていますね。東京の大きな公園では まだよく守られているのでは。// 海軍道路が貫く広大な野原は、2027年の国際園芸博覧会の会場になります。このお祭りで辺りはどんな変貌をとげるか、桜並木は残るのか、気がかりです。神宮外苑のイチョウ並木の例もありますね。何もしないで後世にそのまま残す、そんな選択肢もあると思うのですが。