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名古屋生まれの名古屋育ち。絵との付き合いは、油絵を始めた高校時代。仙台にいた頃は友人と木版画に熱中。社会人になって遠ざかったものの、退職を期に再スタート。水彩、油絵と、もと来た道を楽しみながら続けています。

2024-04-01

「時間はまだある」

 < 習作 24.1 デジタル 2024-03-22 >

国連開発計画のPR動画をみました。気象予報士役の子供達が、天気予報のように2050年の気象ニュースを報じていました。気候変動対策を十分しなければ26年後には熱波の影響で94%の子供が外で遊べなくなると。子どもが自らの未来にそういう予報を出しているのが強烈でした。「これは単なる天気予報ではなく わたしたちの未来です」、「予報を変える時間はまだある」が響きます。

誰もが今の状況を分かり始めていると思います。しかし個人レベルでは何をどうしたらこの「予報」を止めて、いいほうに変えられるか よく分かりません。各国の利害の調整が出来ず 時間切れになってしまわなければいいのですが。
  

1 件のコメント:

MIZUNO さんのコメント...

この絵の子供達の危機感の根っこを想像してみる。約半世紀前に出版されたローマクラブの「成長の限界」を読み返してみた。人口・工業化・環境汚染・食料・資源などの変化を数量化し将来を予測した内容である。幾何級数的な成長がこのまま続けば100年以内に成長の限界に達するという予測とそれに対する課題を示していた。その後の情報化社会の飛躍的発展は織り込まれていない。しかし人口はこの予測以上の超幾何級数的に拡大しており、1900年に16億人、‘50年に25億人、2000年に60億人、’22年に80億人となった。人口急拡大は環境汚染・食料・資源への直接的影響に加え地球温暖化も加速させている。先進国では少子化が問題とされているが世界規模での人口急拡大問題は避けて通れない。ただ人口問題は国の主権に関わることであり、ましてや地球規模の許容可能な人口議論はタブー視されている。1997年の資源エネルギーの規制を決めた京都議定書も漂流している。子供達の危機感の根っこは国家主権を盾にした現世代の大人たちの問題先送り姿勢にある。
「成長の限界」出版から半世紀経った今、この絵の右上にある明るい部分「宇宙船地球号の進むべき方向」を、有識者の選抜もしそれが選抜できなければ優秀なAIを使って様々な予測を描き出し、広く世の中に問うことが必要だと思った。(M)