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名古屋生まれの名古屋育ち。絵との付き合いは、油絵を始めた高校時代。仙台にいた頃は友人と木版画に熱中。社会人になって遠ざかったものの、退職を期に再スタート。水彩、油絵と、もと来た道を楽しみながら続けています。

2024-12-01

次世代の養分

 
< カトレア 油 F4 2024-11-29 >

最低気温が10℃を下回るころ数鉢ある蘭を室内に取り込んでいます。今年は2週間ぐらい遅くなりました。室内の環境が合うようで カトレアの蕾がみるみる膨らみ10日目に綺麗に咲いてくれました。その2日後には甘い優しい香りを室内に放って、一足飛びに春の雰囲気を演出してくれています。

ここ2、3年、苔を入れ替えなかったので、古い茎がいくつも折り重なるように残っています。まだ葉を残しているものや、すでに切り落とされ根元しか残っていないものなど、何世代にも引き継いできた姿が見えてきました。一本一本のカトレアの生涯に思いを馳せると、いま花をつけた茎は、別な新しい芽を生み、さらに 次の世代の養分になろうとしているようです。

1 件のコメント:

Mizuno さんのコメント...

カトレアの花を見ると子供の頃、特に盆暮に見かけた松坂屋デパートの包装紙の模様を思い出す。この包みは開く前から高級な美味しいものを期待させてくれ、ワクワクしていた。若い頃、歌手の舟木一夫の「カトレアのように派手な人・・・」という歌を口ずさんだことも懐かしい。いずれもカトレアはきれいだけれどなかなか手が届かないものの代名詞だった。年月を経て何かのお祝いできれいな鉢植えをいただき、綺麗というより自然が作り出したなんとも言えぬ妖艶さを感じたものだった。花が終わってからも捨てがたく苔が乾燥しない程度にしていたら翌年新しい茎が伸び始め、その下の隙間から白く逞しい根か茎のようなものが見え、エッと驚いた。「女性は見えないところに逞しさをひめているんだねぇ」今ならセクハラになりかねない表現だがそれほど意外だった。お歳暮にこの包装紙が見られなくなってあっという間に半世紀以上経ってしまった。この絵は私にとって貴重なお歳暮になった。(M)