プロフィール

自分の写真
名古屋生まれの名古屋育ち。絵との付き合いは、油絵を始めた高校時代。仙台にいた頃は友人と木版画に熱中。社会人になって遠ざかったものの、退職を期に再スタート。水彩、油絵と、もと来た道を楽しみながら続けています。

2008-04-07

二番亭

冬の鋭い寒さにくらべるとこの頃の朝はどことなくホンワリと冷たい。遠くに見える山並みが浅葱色に霞んで見えるのは好きだ。桜はもう散り足を急いでいるのに、近くで桜祭りが開かれるらしい。すでに桜花を十分堪能していることもあり気をそそられない。やはり桜は咲き始めがいい。

空は雲ひとつない青空で家にいるのは惜しい気がして、セカンドハンドの店を覗きがてら散歩に出かけることにした。どこからともなく菜の花の香が匂ってくるようだ。店は、家内が見つけておいたクラシックな家具を見るのが目的で、丹念に寸法を測ったりしていたら1時になってしまった。

ノンビリと歩くといつもよりお腹が空くみたいだ。近くにファミレスやファーストフードの店があったが敬遠し、何かあるだろうと思いながら少し先まで歩いて行くと「二番亭」と書かれた蕎麦屋さんが目に入った。食べ物屋ならふつう一番亭としそうなのに面白いなあと思いながら入ってみる。


テーブルが右側で、左側の厨房に向って一列カウンターがある。テレビは玄関の頭上だ。昔、こういう店に入ったなあと キョロキョロ見渡していると、次第に居心地が良くなってくる。湯気が上がる厨房がよく見える。そこから注文を取りに来た女性の白衣姿も清々しい。作りたてで ボリュームがあり、美味しくて安い昼食に大満足でした。


セカンドハンドの店で見て 気に入った家具といい、蕎麦屋の懐かしい雰囲気や味も、やはり「一番」というより「二番」の響きの方がよくマッチするようです。わたしもそれが好きなのに気づきました。
  

2008-01-31

遠くなった山


もう1月は下旬に入りましたが、年が明けた1月に見る富士山は、ほかの月に見るのとは少し違って見えます。山は同じですから見る私の側で何かが変わるせいでしょう。それは長年、というか子供の頃から自然に気持ちの中に育まれてきたある種の感情なんだろうと思います。熱海まで行った帰り、湯河原から箱根に上がり、3合目ぐらいまで雪に覆われた富士を間近に眺めてきました。なんとなく、新年になったことを納得したような気分でした。

天気が良ければわが家からも富士山の頭が見えますが、増えたケーブルTVや光ファイバー用の電線の陰になってしまって、今ではそのぶん少し遠い山になったように見えます。

2008-01-16

スイスの田舎から


もう1年ほど前に旅したスイス、ウンター・エンガディン地方の光景です。これを年賀状のデザインにしようときめ、スケッチブックをスキャンし、はがきに印刷できるようサイズを整えました。続いてパソコン上の編集ソフトでカットやメッセージを入れて、あとは印刷です。こういう便利な道具があると大助かりです。

つい10数年ぐらい前までは、木版画で作っていましたが、工程が多かったり版木を彫ったりと、ほとんど力仕事でした。疲れて、残さなくてはいけない線を削り取ってしまったこともあったかな。刷り具合にもバラツキがあって、上手く刷れたのは、絵にうるさい○○さんにしようと、分けたのを思い出します。

いまはパソコンのお陰で一昔前の重労働を懐かしく思いだせるようになったりました。ただ元日配達に間に合わせようと急く気持ちは今も昔も変わりません。
  

2007-11-13

犬を偲ぶ


山に行くため早起きしても2、3日すると以前の朝寝坊にもどってしまう。体たらくに遅くなる起床時間を、なんとか食い止めてくれていたわがやの犬が、きのう死んでしまった。

気持ちを紛らわそうと出かけた映画の中で、犬が出てきてつい思い出してしまった。帰り道、青空を流れる雲の塊を見てまた思い出してしまった。自分で気がついている以上に大きなショックを受けたみたいだ。

それにしても、朝7時に「早く起きろ」と言わんばかりに吼え、夕方5時には「夕飯だ」と催促していた犬がいなくなると、生活のリズムは間違いなく狂ってきそうだ。
  

2007-10-22

野焼き


暑かった夏の疲れが出たのか、めずらしく体調を崩してしまいました。こうなると余計に秋の風情を味わいにどこかに出かけたくなってきます。たまたま那須で あった結婚式に出たついでに、ちょっとシンドイかなと思いながら少し足を延ばし、よく出かけている会津に回ってみました。

裏磐梯で紅葉が見れるだろうかと期待をしていましたが1週間ほど早かったようです。ただ弥六沼の近くにあったヤマボウシが透き通るような朱色に染まってい て、少しばかり「期待ハズレ」の穴埋めをしてくれました。

会津盆地に向って下ってくると、稲刈りが終わった田んぼで籾殻を焼く青い煙が、幾すじも立ち上っているのが目に入ってきました。その景色が不思議に気持ち に落着いたようで、本当の秋景色を見たような気がしました。